陰雑記

日陰者の日記・陰弁慶の陰口

寝付き

 昨日はなかなか寝付けなかった。モーツァルトのレクイエムを聞いて眠れず、ベートーヴェンの第9を聞いてなお眠れなかった。

 いつ頃からか思い出せないが、音楽を聞きながら寝る習慣になってしまっている。睡眠が浅くなるという説もあるので良くないかと思う。しかし無音で横になっていると寂しい。というかなんか不安。

 何が不安なのかというとよく分からんが、多分、明日が来るのが不安。寝るとすぐ明日になる。とりあえず音楽をかけておけば、音楽が鳴っている間は、まだ明日は来ない。だからしばらく安全だという感覚が得られる。もちろんこれは錯覚だ。

 あるいは明日への不安が渦巻いている自分の内面を見つめるのが、より一層不安なのかもしれない。外に対象を用意して気を逸らしたいという気持ちがある。逸らしても結局寝れないんじゃ仕方ない。逸らすよりもむしろ、なるべく自分の内面に向かい合って勇気づけてやる方が良いのかもしれん。大丈夫だ。周りの人たちは優しいし、作業をしくじっても誰も責めないし、最悪でも死ぬことはないし、明日もこうして同じように床に就くことができるだろうと。