8時朝食。一昨日紛失した父の定期を受け取るために、父だけが新青森まで行く予定になっていたが、やっぱ一緒に行こうかという話になった。なんか母が「今回の旅行は父がちょっとおかしい、心配だし、ついて行かずに何かあったら後悔する」とか言い始め、ちょっと議論に。
「一人で行かせるのが心配だ」などと言ってしまったために父も若干気分を損ねている。そりゃあね。「単独行動させるのは不安だ」とか言われたら不快だわ。特に昭和の男性にそんなことを言ってはならない。が、母はその辺の感性が無いらしくなぜ気分を悪くするのか分からないようだ。
私としては正直どっちでも良かったが、12時までホテルでダラダラしててもなあとは思っていた。電車で移動してちょっとだけでも観光した方が有意義かと。なんやかんやで最終決定は母が下し、同行することに。
朝食食ってたら、スリッパの縁に引っかかって右足の親指の爪が欠けた。フロントで爪切りを借りて切ったが、左の皮膚とくっついてる部分が剥がれなくて、小片はつきっぱなし。
なんか割と険悪な空気になった。なるほど、今回のギスギスポイントはここですか。感情の制御ができない老人は嫌だが、逆に感情をきちんと出せる相手だからこそこの夫婦は長続きしてきたのかとも思い、私はこういう面倒な対人関係は嫌だなあと思ったり、そもそも相手がいねえし、こういう関係すら自分は多分築けないんだろうなあと思ったりした。
親父はいらいらせかせかしており、母は「もう家族旅行はこれで最後かもしれない、もう無理」とか言っている。「そろそろ親父と旅行に行くの無理そう」とは、去年天橋立に行った時に私も思って、で去年母が色々計画していた旅行はほぼ全てキャンセルしてもらったのだった。そのことは忘れ去られていた。「今回あの人変!」などと言っていたが、毎回変だぞ。
ということで今年も旅行の機会は減りそうだ。まあそんな1年に何度も行くもんじゃないとは思ってるので私は構わない。楽しいっちゃ楽しいが疲れるし、休日は家でやりたいこといっぱいあるし。
しかしその後、八戸駅のドトールでコーヒーを飲んで時間を潰し、新幹線で新青森に移動してからは割と円滑だった。父のSuicaは受け取れた。しかし、着いた時余計に払った分の精算はできなかったらしく憤慨していた。なんか、八戸駅で支払った時には「Suicaを受け取る時に精算できます」という話をされたのに、散々待たされた挙句「やり方が分かりません」「ネットから自分でやってくれ」とか言われたんだとか。私と母は観光案内所で待っていた。30分くらいかかった。100種類のリンゴを並べたポスターとか、なんか綺麗な模様の岩とかを見ていた。
母がそこで確認してみたところ、ホテルの説明では雪で到達不可能とされていた「スカイ温泉」とやらはちょっと回り道すれば行けたらしい。なんだ嘘つきばっかりか、と悪態をつきつつ駅を出た。
そんでタクシーで市場へ向かった。なんでも父と母は東北で知り合った(どちらも旅行で来ていた)らしいが、その時に青森の市場に行ったことがあるらしい。タクシーに乗って市場はあるかと訊いてみたら、市場なるものは近年まででほぼ消滅して、今は一つしかないとのこと。「のっけ丼」なるものが食えるところが一箇所。そこに行ってもらった。のっけ丼とは、定額で好きな具を選んで乗っけて海鮮丼を作れるサービスで、昼食はここになった。それほど混雑しておらず、海産物はどれも美味しそうだった。いくつも店が並んでいるが、品揃えはそんなに変わらない。手伝っているらしい中学生くらいの女の子がめっちゃ愛想悪かったのが印象的。赤海老2つ、「ソイ」とかいうやつ、マグロのアタマ(ノーテン?)、サーモン、イクラを乗っけて食った。普通に美味しかった。ご飯は普通のじゃなくて酢飯にして欲しかったけどまあいいや。お茶と水が出てくる機械がなんか紙コップごと出てくるハイテクなやつだった。
食って出て、歩いて新じゃない方の青森駅へ行った。すぐ着いた。青函連絡船が停まっていた。「せいかんれんらくせん」と言われると脳内で星間連絡船に変換されて、宇宙船か?という感じになる。今は動いて無いらしく、錆び付いていた。手前に立派な橋。その手前に、夏はビーチになって海水浴もできるらしい砂浜があって水が綺麗だった。誰かが雪で作った、仰向けに横になっている像が良かった。
寒いのでネックウォーマーをつけた。なんかちょっと喉に違和感がある。この先数日は体調を注視する。
駅に戻ってタクシーに乗って新青森駅に戻った。
ちょっとお土産を見た。特に無し。父は祖母用にお菓子を購入。
新幹線で大宮まで戻る。予定変更により窓際の席は取れず、通路側に座った。隣は、たぶん福島駅で若い女が乗ってきた。途中でちょっと寝つつ、『夢なりしD』を読み終わった。ヒロインが黒幕のパターン前にもなかったっけ?
大宮駅のみどりの窓口で父のやつの精算ができるらしいので寄った。あまり例のない操作だったらしく、1時間かかった。18時半出発。成人式の帰りっぽい、振袖の人とか、新しそうなスーツの人がたくさんいた。こうしてみると20歳ってガキだな、と思った。
最寄り駅の日高屋でラーメンを食って帰った。家の中は異常なし。無事に帰れて良かった。