陰雑記

日陰者の日記・陰弁慶の陰口

やっぱり我が家が一番だ。

 仕事に全く身が入らない。それはいつものことだ。年末も入ってなかったし。

 

 まだ体が揺れているような気がする。船や飛行機に乗ったからだ。目を閉じればまだ波の音、揺蕩う光、繊細な青色、砂の細かさサンゴの荒さ、遠くに霞む島、曲がりくねった樹木等々鮮明に思い出せる。。

 旅行の日記にいくらか追記した。これでまたいつか行くときの参考にできるし、永遠に行けなくなったとしても思い出が残る。

 

 沖縄だから海は何処も綺麗なのだが、地形によって海の表情はけっこう違うことが分かった。私は①去年行った小浜島の、ホテル直通の海、②去年行った小浜島の、西表島との間にある海、③竹富島のホテル直通の海、④竹富島の名前が付いてる海、⑤竹富島の名前がついてない海、⑥川平湾、を見たことがある。

 ①を見た時は、まあ、こんなもんか、確かに綺麗だなー程度に思った記憶がある。

 ②を見た時には心底感動した。あの思い出はほとんど私の中の天国表象を塗り替えてしまったほどだ。死んだらこういう場所に行きたいと思ったものだ。厚かましいようだが、魂の一部をあそこに置いてきたような気さえする。

 そして今年③④を見た時には、①を見た時と同じような印象だった。確かに綺麗なんだが、何か決定的な質が違うのだ。気のせいか?とも思った。離島の海を初めて見た時だったから感動しただけで、2度目以降はこんなもんなんだろうか、もうあれほど美しい海は見れないか、と思うと痛烈な失望を覚えた。……いや飽くまで私の好みの問題であって大変失礼な話ではあるのだけれど、正直そう感じた。

 が、⑥を見てやっぱり気のせいじゃなかったのだ!と思った。色、波、砂、全てが噛み合っていた。落ちてるゴミですら美しく見えた。こっちが気を遣って「楽しもう」と思うことで楽しめる場面というのはよくあることだが、これはそういうのではなくて、向こうからこっちを楽しませてくれるような、そういう光景だった。③④では頑張って楽しもうとしてた感があったが、⑥では無かった。⑤は中間だ。かなりはっきりわかる。

 という感じの評価具合だ。またいつか行けたら、さらに検証したい。懸念されるのは、やっぱり⑥の感動も今年初めて行った場所だから感じただけで、もう一度行ったら大したものに思えない可能性があるということだ。②⑥の感動すら次に行ったら無くなっているかもしれん。それがちょっと怖い。

 

 という訳で総評だ。

 内心「正直行きたくない」とか言ってた癖にしっかり楽しんだ。やはり離島は強かった。

 

 また来れるかは分からんが、次に同じ時期に行く時のために書いておこう。

 冬の沖縄は暖かいが、半袖を着るほどでは無い。日差しが強烈な時もあるが、それは日除けをすればいい。長袖で、靴だけサンダルがベストだ。また夜はそれなりに寒いので、素直に上着を着るのが良い。

 開けた海より閉じた海の方が綺麗だ。これはもっといろんな場所で検証できたらいいと思う。

 髭は剃っていった方がいい。今回はめんどくさいから剃らなかったが、やっぱりどうも怪しい感じになった。この年で親と旅行に来ている時点で変な奴なので、せめて見た目はきちんとしておいた方がいい。海の湿気と汗で髪もベタッとなってしまうし、少しでも清潔感を担保しておくべし。

 旅先でも人と話すことはある。両親と旅行に行く時にはコミュニケーション用の脳味噌を家に置いていきがちだが、ノリの軽さ・積極性を発揮できないと辛い場面もあり得るということがサバニ体験でよくわかった。