陰雑記

日陰者の日記・陰弁慶の陰口

という訳で昨日夕食後、20時過ぎに歯を磨いてすぐ寝て、5時半に起きた。

母の携帯の目覚ましが何度も鳴って起こされた。しかし十分寝たな。外に出るとまだ全然夜だったので、星を見た。

 6時半に母と散歩し、高台的なところと浜辺へ行った。三日月と、その近くに明るい星が出ていた。空が良い色合いだ。黄色からオレンジ、白。写真を幾らか撮った。石垣島の街明かりも少し見えた。

 7時半に朝食。特殊な油味噌に香草を擦り潰したのをお粥に溶かして食う。美味いっちゃ美味い。おかわりした。太陽が雲から出るのを直視できる席だった。眩しい。少し頭が痛くなった。

 料理の説明とかを至近距離ノーマスクでするのは本当にやめてほしい。一々息を止めていた。席の消毒とかもしてないっぽかったな。

 まあいいや。部屋に戻る。隙間時間があるので着替え、昨日の日記に追記する。

 

 サバニなる船に乗るツアー的なものを体験。日焼けしたガタイの良いお兄さんとおじさんの中間くらいの人がホテル受付へ迎えに来た。車で海へ移動。要所要所で色んな説明をしてくれる。竹富生れ竹富育ちだそうで、島のことも海のこともどこまでも良く知っている。

 サバ=鮫、フニ=舟で、合わせてサバニだそうだ。かなり昔には鮫を狩る時に乗っていたらしい。向かい風でもかなり速く進む。帆の向きを変えたり緩めたりすることで自在に向きを変えたり停止させたりできるらしい。達人なら与那国島を中継して台湾まで2日で行けるらしい。一度は途絶えたが復活させ、今は子供たちにも教えているそうだ。沖縄返還前まではこれで別の島へ行って米を作っていたが、返還されて本土の米が手に入りやすくなり、必要がなくなって廃れたんだとか。なお私はサバニが使われなくなったきっかけとして約50年前に何があったでしょう?というクイズに答えられなかったポンコツである。……こういうインターアクティブな催しは苦手だ。その他島の文化、経済、歴史についていろんな話を聞いた。全部は覚えられなかったが勉強になった、ような、気がする。島から少し離れた、干潮時だけできる砂地に運んでもらった。ここの印象はそこまで強くない。風紋ができていたのは見た。写真を撮ってもらった。

 船の右側についていたアウトリガー?が水を裂きながら進むのが印象的だった。

 体験後また車で送ってもらった。エビフライ(車エビ、頭も尻尾も食う)が有名らしいところで飯を食ったがそんなに美味くはなかった。そしてまた浜辺に行った。名前のついてる有名な浜はいくつかあるが、繋がっているので歩いて全部回れた。去年は自転車を借りて回ったので砂地の移動はできず、浜が相互に繋がっていることは今年知った。

 「桟橋」と名のついている謎の場所を見た。ここは去年工事していた。去年はその脇の、ちょっと坂になっているコンクリのところですっころんだ思い出がある。うつ伏せにうまく受け身を取り無傷だったが。

 有名所は人が多いし、なんか波も強めであんまり癒されない。浜と浜の間の無名所は静かで良かった。木の上に寝転んでいる人もいた。座ってぼーっとした。日が差さないとやや寒いが、震えるほどではない。堪能した。母は一緒だったが父は先に進んで待っていた。ぼーっとするのはあまり好きではないタイプらしい。

 昨日の焼酎の味が口の中に残っているような気がする。あまり相性が良くなかったか。

 星形の砂、というか乾いたプランクトンが採れる浜でいくらか採取した。「少しオレンジ色になっているところにたくさんある」とサバニの人が教えてくれていたのだが、自分で見ると全然わからなかった。

 迎えのバスが来るまで1時間ほどかかるらしいので、更にぼーっとしようとしたが、父は先に歩いて帰ると言い出したので、母と私も同行した。旅行に行くと必ずギスギスするポイントが一箇所はあるが、今回はここだった。

 で、集落でマンゴースムージーだのクリームソーダだのを食った。メロンソーダの上にソフトクリームが乗っていた。800円。美味いけど氷が多過ぎ。

 牛車を扱っている場所で母が自販機のお茶を購入。緑茶が飲みたくなったのにホテルにはさんぴん茶ハーブティーしかなく困っていた。その緑茶も普段は好きじゃない飲まない銘柄だそうだが、今日は美味しく感じたとか。

 歩いて帰る。地図が見づらく道に迷って遠回りした。草履の鼻緒のところに砂が入って、親指と人差し指の間がちょっとかぶれている。当初思っていたより大分長い道のりだった。でも湿った空気の中歩くのはとても心地よい。何かの巨大なタンク、何かを焼いている匂い、原っぱ、ジャングルっぽい木。ホテルの入口で写真。

 休憩所でコーヒーを飲んでいたら沖縄民謡リサイタルが突如始まった。聴きたい気持ちは山々だが換気の悪いところでは嫌だったので、1曲だけ聴いて私は退散した。至近距離で咳き込んでるのと同じだからね、あれ。外でやってくれればちゃんと聴くのになあ。両親もすぐ戻ってきた。こっちは単純に、よく知らない人の歌に興味がなかったらしい。

 飯を食う。またなんぞよく分からぬコースを食った。フォアグラ?が真ん中に置いてあるスープが美味かった。ワインを4杯飲んだ。(コースに合わせてワイン3種を持ってきてくれるやつだったが、配分をミスった。なんかメニュー名がわかりずらく、次がまだ魚だということが分からず白ワインを飲み終わってしまった。。あとスープ飲んでる時に普通ワインは飲まないらしい。)舌の左側に血豆ができたので即潰した。血の味と痛みがスパイスとなって、メインディッシュのヒレステーキの味を一層美味しくしたとか、しなかったとか。

 日中割と曇ってたけど夜は晴れて星がよく見えた。最後なのでホテル直通の浜辺に行った。ホテル内は足元灯があるが、海に行く道は真っ暗。懐中電灯で照らして歩いた。日中より100mくらい海面が後退していて驚いた。星と、石垣島の街明かりが綺麗だった。オリオン座は地元でも見れるが、オリオン座の中にたくさん星があるのは見れないので、印象深い。

 一番真っ暗な道が、一番星を綺麗に見れる場所で間違いないので、明かりを消したのだが、母が「怖い」だの「気味が悪い」だのほざいて明かりを消さなかったので中途半端な鑑賞具合となった。何が怖いんだ馬鹿が。仕方なくそのまま帰った。一人でまた出て行こうかと思ったが、もう面倒になったのでやめた。行けばよかった。

 ……という訳で両親が寝静まった24時に再び浜へ行ってみた、が、もう雲が出ていて星はほぼ見えなくなっていた。。残念。まあ、見に行かなかったら後悔しただろう。見に行ったので後悔はしていない。それでいいや。