陰雑記

日陰者の日記・陰弁慶の陰口

複雑なようで単純なようなそうでもないような

 寒くなってきたせいか気分が沈む。なんか無駄に悲しい。自分に不利なものの見方が自動生成されている感じだ。実際そこまで自分を惨めに思うほど変な人生を送ってきてはいないし、何も持っていないということもないし、他人に多大な損害を与えたこともない、はず、、いや、気のせいかもしれん。あまり詳しくは書けないが凄まじい憎悪というか、怨恨の感情をぶつけられたことが昔あり、傷になっている。ところが相手からすると傷つけたのは私で、向こうが被害者だというのだからやりきれない。私があれから受けた被害もなかなかのものだったと思うんだが。言っても仕方ないことだ。それで、金輪際お互いに関係ないですね、と持っていければ良かったのだが残念ながらいつかは顔を合わせざるを得ない関係だ。というか今顔を想像してみただけでとんでもないストレスが掛かり泣きそうになった。

 

 まああれはね、相手が特殊過ぎた。なんというか「被害を受ける→それに復讐する」みたいなストーリーに強く惹かれる性質の人だったようで、常に敵と、攻撃性を発揮するための被害体験を探しているタイプだ。……そんなタイプがあるのか?今のところあれ一人しか見たことがない。だから当然被害妄想は激しい。内心での劣等感が強く、権力欲が強く、自慢癖があり、感情も論理も相手を威嚇するためにある。そんな感じの人だった。こう書いているだけでうんざりしてくる。

 

 というか兄弟なのだが、明らかに幼少期から怨まれていた。よくあるパターンで、両親特に母親が、私の方を可愛がり過ぎた。長子というのは実験台にされるものだし、そこは同情しないでもない。が、しかしそれでも、生まれついての気質の方が大きかったように思う。あまり親のせいにはしたくない。他には何というか、こう言ってしまうのもなんだが、事実として私の方が顔が可愛かった。小学校の成績が良かった。親に甘えたり、自分の感情をそれとなく伝えるのが上手かった。だから逆に困った。

 

 組み合わせの問題だ。あれがもしもっと気の弱い優しい性格の子だったら、逆にこっちの性格がクソになっていたかもしれん。

 

 そういう訳で幼少期から敵がいたし、この敵の機嫌を損ねないように振舞った。あんまり経緯に囚われるのもおかしいとは思うのだが、そのせいか常に心の片隅に奴がいて、こちらのすることに文句を付けてくる。内面化された敵は厄介だ。たまに押し返せなくなる。敵の気質の一部はこちらにも移る。つまり権力志向で、劣等感が強く、競争に積極的で、比較を好む。その気質の下にあらゆる他人を見る。一度拗らせると、どいつもこいつも私を馬鹿にしているように感じられるから困る。

 

 実際あれの方が、そういう性格のもとで行動してきた結果として、世間的には「しっかりしている」。その「しっかりしている」相手が、うだつの上がらずふらふらしている私を自分と比較して批難してくるので気が滅入る。しかしこう見ると、結局私の独り相撲であって相手に責任はないし、むしろ私は兄弟が「しっかりしている」のに嫉妬して、しかもその嫉妬を相手のせいにしようとしているように思える。多分そうだ。

 今度はこっちが嫉妬をする番だという訳だな。こういう考えが私のものなのか奴のものなのか最早よくわからんのだけど。あれが死んでくれたら幸福になれるのになあと思うこともあるが、実際そうはならないんだろう。結局他人は問題ではない。自己啓発本みたいな結論だが、少しは整理がついたな。

 

 整理がついたか?要約すると、「こせこせした奴が身近にいたせいでそういう物の見方が移ったようで汚らわしいが、それはこっちの問題であり奴に責任は無い。切り離して考えるべき」ということだ。